兵藤和尊の名言(「賭博黙示録カイジ」12巻より)

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「わかってないな、カイジ君。人間、いよいよとなれば頭などいくらでも下げる。問題なのはその行為だけではなく、誠意だろ!腹の底から誤っているかどうか…だ。いくら床に頭をこすりつけようとも、腹の中で舌を出されていては、(鉄骨渡りで)死んでいった連中もうかばれはしない。ワシは身に染みているのだ。土下座の無意味さについて。腹の底からな。考えてみればこの日本で、ワシほど頭を下げられた人間もいまい。ワシはな、困っている人間に拝み倒されると見捨てることができず、次々と貸し続けてきたのだ。助けてやりたくてな。結果、煮え湯を飲まされ続けてきた!何度も裏切られ続けてきた!奴らは借りる時は「必ず返す。命に替えても、返す」くらいのことを宣うくせに、いざ返す段になると、平然と踏み倒してくるのだ。表面上はすまなそうな顔をして、床に額をこすりつけてはいるが、どうあれ、とどのつまりは、返さないということを表明する。ワシとの約束、互いに信じ合うことで交わされたワシとの一時的な契約は一歩的に反故、無視される。」

「カイジ君、この世に暴利なんてものはない。たとえどんな金利であろうと、それこそ3日、あるいは1日で1割であろうと、ワシは貸し付ける前に、その金利について包み隠さず全て話しているのだ。借りる側はその金利について十分承知の上、借りていっている。何の問題があろう。十分民主的ではないか!それより暴力的…無謀なのはむしろ借り主。


  連中はワシとの約束、契約を一方的に反故にして、ただ頭を下げてくるのだ。そしてずる賢いことに、こうして頭を下げることが今できる私の精一杯の誠意で、さらに、どうしてこれほど謝っているのにこいつは許してくれないのか…などと心の中でこちらを非難し、冷血漢呼ばわりしてくるのだ。ひどい話だと思わないか?当然そんな連中の詫びに誠意があるはずもない。
  第一、借金における誠意なんて、これはもう誰が考えたって一つしかないのだ。すなわち、内臓を売ろうと、強盗をしでかそうと、何をしてもいいから要するに期日までに金を返すことだ。それ以外に誠意などないっ!そう、金を返さない時点で奴らに誠意なんてものはなく、結局奴らが頭を下げるのは、ただ品性・プライドが劣等、ランクが低い人間というだけで、決して「すまない」と思っているわけではないのだ!


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