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紛失物追跡サービスのTile(タイル)が、家族向けコミュニケーションサービスのLife360に買収される。買収額は2億500万ドル(約227億円)。Tileのブランドは継続し、現CEOのCJ Prober(シージェイ・プローバー)氏が引き続き率いる。同社によると、現在のところTileチームの変更は予定しておらず、プローバー氏はLife360の取締役会にも加わる。
Life360にとって、今回の買収は最近のハードウェア買収としては2件目となる。同社は2021年初め、位置情報機器メーカーのJiobit(ジオビット)を3700万ドル(約43億円)で買収した。その際、目標は、Life360アプリが動くスマートフォンを持つ人以外、つまり、小さな子どもや特別なニーズを持つ子ども、ペットなどにも、家族の追跡機能を拡大することだと述べた。
しかし、Tileの場合は、家族を追跡するだけでなく、家族が最も大切にする「人、ペット、モノ」を見つけるための幅広いソリューションとして事業を拡大する可能性を視野に入れている。同社は、統合プラットフォームを提供するサービスを構想している。そのプラットフォームでユーザーは、連絡を取り合うために家族を追跡するだけでなく、Tileの位置情報検索機能を利用して、財布、鍵、リモコンなどのモノも追跡できる。
またTileは、ワイヤレスイヤフォンからノートパソコン、犬の首輪まで、50種類以上のサードパーティ製デバイスと提携している。これらは買収の価値を高めるものだ。そして同社は「Tile Finding Network」という巨大なネットワークを運営している。Tileの所有者がTileのモバイルアプリを立ち上げると、Bluetoothの範囲外にあるモノの位置を特定できるというものだ。同社は、これまでに4000万個以上のデバイスを販売し、42万5000人超の有料顧客を抱えているが、アクティブユーザーの総数は公表していない。
Life360は、同社の3300万人のスマートフォンユーザーが加わることで、TileのFinding Networkのリーチが10倍になると見込む。
Life360の共同創業者でCEOのChris Hulls(クリス・ハルス)氏は声明で「今回の買収は、安全性と位置情報サービスの世界的なプラットフォームになるというLife360のビジョン達成に向けた重要な一歩となります。TileをLife360ファミリーに迎え入れることができ、大変うれしく思っています」と述べた。
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